ギシ、ギシ、ギシ…  安物のパイプベッドが、俺の動きにあわせて悲鳴を あげるかのように軋む。  ギシ、ギシ…ギッ、ギッ、ギッ、ギッ、ギッ… 「うっ…!」  俺は何の躊躇もなしに、かすみの中に射精する。  俺の精液が注ぎこまれている最中も、かすみは身じ ろぎひとつせず、顔をそむけてただ耐えている。  何もかも諦めてしまったかのような目を閉じたその 横顔は、俺の中の残虐な何かを呼び覚ます。  俺はペニスを抜くと、かすみの髪を掴んで引き起こ し、その口にそれをあてがう。  かすみは機械的に唇を開き舌を突き出して、かすみ 自身と俺の体液にまみれたペニスを愛撫し始めた。    執拗に舌を動かし、呑み込んでは吐きだす。  すでに考えることを放棄した生気のない瞳で、一心 不乱にペニスをしゃぶる。  それは、まるで早く終わらせたいと思っているよう にも受け取れ、だんだんと力を回復してくるペニスと は裏腹に、俺の心は急速に萎えていった。 「もういい!」  かすみを突き飛ばし、俺はティッシュでペニスを拭 いて、服を身に着ける。  かすみはのろのろと起きあがると、精液が溢れ出す 自分の性器の始末を始めた。  機械的にただ黙々と股間をティッシュで拭うその姿 からは、なんの感情も読み取れない。  ……面白くない。  これでは人形を相手にしているようなものだ。  そもそも、俺はこいつに思い知らせる為にこういう ことをしているんだ。  ただ性欲の捌け口にしているわけじゃない。  こいつが俺を騙したことが許せないからこそ、こう やってお仕置きを与えているんだ。  なのに、こんなに平然とされていたら、お仕置きの 意味などないじゃないか。 「……」  いつのまにか、考えこんだ俺の前に、すっかり服を 着たかすみが立っていた。  俺の指示を待っているのだろう。  俺はその姿をじっと点検する。  目に見える場所に傷や痣がついていないか。  髪や肌に体液は付着していないか。  俺がこんな行為をしていることを、決して他の妹に 悟られてはいけない。  髪をすいてやり、ブラシで洋服の埃を払う。 「…よし。笑え」  ゆっくりと口角が上がり、笑顔が形作られる。 「いつも通りにしてろよ。できるな」 「はい、お兄様」  ドアを開けて、地下室からかすみを送り出し、厳重 に鍵をかけ、階段を上がる。  施錠したアトリエのドアの手前で、かすみは待って いた。  俺は鍵を開けながらかすみに訊ねる。 「これからの予定は?」 「買い物に行きます。帰りにクリーニング屋によって できているものを受け取ってきます」 「帰りは?」 「2時頃になると思います。まだどなたもお帰りでは ないと思います」 「いいだろう。行け」 「はい、お兄様」  ぺこりと頭を下げ、かすみはアトリエを出る。  俺は再びアトリエのドアに内側から鍵をかけると、 閉めきっていたカーテンを開けた。  さわやかな初夏の風が、庭の木々を揺らす。  俺はぼんやりと穏やかな日差しに包まれた庭の様子 見ていた。  と、かすみが買い物用のカバンを持って出てきた。  ジョンがその足元にじゃれつく。  かすみは笑顔でジョンの頭を撫でている。  最近、俺には見せたことのない、屈託のない心から の笑顔。  ジョンに手を振りながら門を出ていくかすみ。  その光景を見て、俺の脳裏にあるアイディアが浮か んだ。    深夜。  いつものように俺はアトリエで待っていた。  小さなノックの音。 「開いてるよ」  そっとドアを開けて、パジャマ姿のかすみが入って くる。  内側から鍵をかけ、俺の方に向き直る。  俺は机に肘をついて、その様子を見ていた。 「……あの?」  動こうとしない俺を見て、かすみが不思議そうに声 をかけてくる。 「あ、ごめんごめん。早くしたかったの?」 「……」  かすみは俺の言葉に暗い目をしてうつむく。 「そんなわけないか。あははは」  不自然に明るい俺の声に、何かを感じ取ったのか、 かすみは両手をぎゅっと握り締めて後ずさる。  俺はその手を掴んで、地下室へと引っ張っていく。 「今日は特別ゲストを呼んであるんだ」 「え…」  ビクッと身を震わせ、足を止めるかすみ。 「大丈夫、絶対口外しない奴だよ」  かすみの顔がみるみる青くなっていく。 「い…いや…ですっ…」  踏ん張って動こうとしないかすみを、半ば引きずり ながら階段を降りる。 「危ないからちゃんと歩け」 「いやっ…いやあっ!」  誰がいると思っているのか、いつにない抵抗。  俺は片腕をかすみの腰に回し、ひょいと持ち上げ る。 「いや、いやですっ! 離して!」  じたばたと暴れるかすみを抱えたまま、重い鉄製の ドアを開ける。 「ほら、かすみもよく知ってる奴だよ」  ぱさぱさ、と尻尾を振る音。 「…え?」  かすみが抵抗を止め、そちらを見る。 「くぅ〜ん…」 「ジョン…?」  そこには我が家の愛犬、ジョンがいた。  俺がかすみを降ろしてやると、かすみはすぐさま ジョンに走り寄って、庇うように抱きつく。 「あの…ジョンにひどいことは、しないで下さい」  すがるような目で俺を見上げる。 「お願いです。わたしならなんでもやりますから…」  必死の懇願。  それだ。その顔が見たかったんだ。 「ああ、もちろんジョンに酷いことなんかしないさ」  むしろ、ジョンは喜ぶかもしれないしな。  俺は顔にどうしようもなく厭らしい笑みが浮かぶの を自覚しながら、あるものを取り出す。 「ほら、これジョンにやるよ」  それは大きな骨の形をした、ドッグフードだった。  ジョンはかすみに抱きつかれたまま、だらりと舌を 出して、俺に向かって甘えた声を出す。  かすみはまだ信用できないのか、ジョンを抱く手に いっそう力を入れているようだった。  仲良しで結構なことだ。  これから、もっと仲良くなってもらうとしよう。 「かすみ、服を脱げ」  俺は手で骨を弄びながら、そう命令する。  かすみはジョンの側から離れないまま、パジャマを 脱ぎ捨てた。  俺は全裸のかすみに黒い皮の首輪をつける。  それには銀色に光る鎖が繋がっていて、装着する間 もジャラジャラと音を立てていた。 「ふふ。お前も犬みたいだな」 「……」  かすみは悲しそうに目を伏せる。  俺は力任せに鎖を引っ張った。 「あっ!」  コテンとその場に転がるかすみの脚を、大きく開か せる。 「ジョン、これが欲しいか?」  ジョンに向けて骨を振って見せると、ジョンは口を 開けて荒い息をはきながらよだれをこぼす。 「そうか、そんなに欲しいのか。じゃあ、かすみから 渡してもらおうか」  俺はかすみの膣に骨をぐっと差し込んだ。 「ひっ…!」  骨の端の膨らんだ部分が、かすみの膣をゴリゴリと 擦りながら奥へと侵入していく。 「あ…ああっ…!」  ヒクヒクと内腿を震わせるかすみ。  痛いのだろうか、気持ちいいのだろうか。  半分ほど埋め込んだところで、手を離す。 「ほら、来い、ジョン!」  石の床に、犬の爪が軽く音を立てる。  おもむろにジョンがかすみの脚の間に顔を突っ込み 匂いを嗅ぎはじめる。 「あ…い、いや…」  犬の濡れた鼻先が、かすみの陰部を行き来する。 「いや…あ、あんっ!」  ビクッと身を震わせるかすみ。  ジョンは舌を出して、膣から突き出す骨もろとも、 かすみを舐めまわす。 「あ、あんっ、だめ、ジョンやめ…あああっ!」  ジョンがついに骨をその強暴な歯で捕らえた。  剥き出しになった犬歯は、牙と呼ぶに相応しい獰猛 さで鈍く光っている。 「ガフッ、ガフッ」  前足でかすみの太腿を押さえるようにのしかかり、 骨に歯を立てるジョン。 「あ…ああ…」  その様子をじっと見ているかすみの目には、恐怖の 色が見て取れた。  あの歯で大事なところを噛み千切られたら、と思う とそれは恐ろしいだろう。  だが、子犬の時に専門のトレーナーにしっかり躾ら れたジョンが人間を噛むことはまずないだろう。 「ガフッ…グルルル」  なかなか全貌を現わさない骨に、ジョンもわずかに 苛ついている。  歯でしっかりと噛みついて、グイグイと引っ張って いるが、かすみは逆に恐怖で膣を締めつけてしまって いるようだ。 「あ…いや…あぁ…」  泣きべそをかきながら、犬の歯の恐怖と闘っている かすみを見ながら、俺は自分が勃起しているのを感じ ていた。 「あぁ……いやぁ…」  ふと気付くと、あたりにアンモニア臭が立ち込めて いた。 「…かすみ、お前」 「ご、ごめんなさい、ごめんなさいぃ」  ポロポロと涙をこぼすかすみのお尻の下に、湯気を 立てる水溜りができている。  それで力が抜けたのか、ジョンはついに骨をずるり と抜き出すことに成功した。  すぐさまかすみに背を向け、骨を貪り始める。 「ううっ…ひっく」  その場に倒れこんだまま、かすみは泣き続ける。  人間の尊厳を踏みにじられたような気分だろう。  しかし俺は、そもそもお前に人間の尊厳など、もう 残してやる気はないのだ。 「くっ…くくくっ…」  俺はこみ上げる笑いを押さえることができない。 「小便をもらすとはな。ははは。ジョンも可哀想に」  とはいえ当のジョンは気にするでもなく、今や骨に 夢中だ。  俺は妙に楽しい気分で、かすみのおもらしの後始末 をした。  普通ならば、こんなことはかすみにさせるところだ が、これ以上ないくらい打ちひしがれたかすみを見て 気分がよかったのだ。  雑巾で床を拭き、かすみの下半身を濡れたタオルで 拭ってやる。  かすみは大人しくされるままになっていた。  しかし、手で覆った口からは未だ嗚咽が漏れ、頬を 濡らす涙はなかなか枯れなかった。    おもらしの後をすっかり片付けた俺は、まだ泣いて いるかすみを優しく抱き上げて、ベッドに寝かせた。  そうして首輪の鎖をベッドの支柱に固定する。  骨を食べ終えてご機嫌なジョンは、もっと何かくれ というように尻尾を振りながら、俺の足元にまとわり ついていた。 「ジョン、かすみを慰めてやってくれよ」  俺はジョンを抱えて、ベッドに上げてやる。  すぐにジョンはかすみの顔を舐めはじめた  かすみはビクッとして身を起こす。  呆然とするかすみの脚を広げて、支柱に取りつけた 足かせに固定した。 「いまジョンが気持ちよくしてくれるってさ」  身体の自由が利かなくなったかすみの股間に蜂蜜を たらし、ジョンの鼻先をそこに持っていってやる。  ほどなくしてジョンがその長い舌でかすみの陰部を 舐め始めた。 「…あ…あ」  脚を閉じようと抵抗するが、固定されていてはそれ も不可能な話だ。 「や…いやっ…」 −−− つづく! (おまけ) 中途半端な犬姦本番試作 −−−  完全に皮から露出したジョンの赤いペニスを四つん 這いになったかすみの膣に誘導してやる。 「い、いやあっ! やめて…やめてくださいっ…」  くちゅっ。  ペニスの先が膣穴に触れたと思った次の瞬間。 「いやあああっ!」  ズブズブズブッ。  ジョンの長いペニスが、一気にかすみの中に沈みこ んでいった。 「い、いやっ、いやあっ!」  必死に叫ぶかすみをまるで気にも止めず、ジョンの 腰の動きは徐々にそのスピードを増す。  人間にはとうてい不可能な激しさだ。 「ああっ、あああっ!」  かすみの顔が、身体がみるみる朱に染まっていく。 「気持ちいいか? かすみ」 「……おねが…です…やめさせ…はあうっ!」  ひときわ強い強いジョンの一突きが入る。  かすみはあっというまに最初の絶頂を迎えた。 「あ…あああ!」  ビクビクと身体を痙攣させるかすみに構わずジョン は更に腰を振る。 「あっ、あっ! だめ、死んじゃう、死んじゃうぅ」  結合部に目をやると、ペニスの根本が膣に栓をする かのようにグロテスクに膨らんでいた。 「ああっ、あああっ! だめっ、もうだめぇ…!」  かすみは目を閉じて、快感に身をまかせるように、 四肢を震わせていた。 「……ふぁ?」  が、その途中でふと何かに気付いたように、目を見 開く。 「あっ」  快楽で赤く染まっていた顔が、一気に青ざめる。 「い、いやっ! 出てるっ…!」  ジョンは低く唸りながら、精子を送り出すかのよう に足踏みをしていた。 「いやっ! お兄様、抜いてっ…抜いてくださいっ」  俺は結合部を見ながら笑って言う。 「いや、犬のペニスは根本にこぶがあってさ。性交中 それが膨らむんだよ。無理に抜くと、大怪我するぞ」 「そ、そんなっ…!」 「あと、射精時間もかなり長いみたいだし、量も多い みたいだな」 「そんな…そんな…。わたし、ジョンの子供を妊娠しちゃうかも、しれないんですか…?」  かすみは涙ぐみながら、真剣な顔で、そんなことを 聞いてくる。  俺は吹き出しそうになる。  人間が犬の子供を妊娠するはずがないだろう。  だが、そんなことも知らないかすみは真剣に悩んで いるようだった。 「ああ、そうだな。可愛い子犬を産んでくれ」 「う……」  かすみは目を閉じてうなだれる。 「あ…まだ出てる…すごくたくさん…ああ…」  すでにジョンは動きを止め、かすみの背中に前足を おいて、じっとしている。  結合部を観察すると、膣を限界まで押し広げたこぶ が、ビクビクと脈打っている。 「いや…おなかが熱い…妊娠しちゃうぅ…」  涙声で訴えながらも、かすみ自身も何度目かの絶頂 に襲われているようだった。 「いや、またイっちゃうっ…! ああっ!」  腰をわななかせて、一際高い声を上げるとガクンと 上半身が崩れ落ちた。